こちら、先日お譲りいただきました遊山箱。徳島市内、通町の喫茶店シャガールの店主さんが所有されていたお品です。
箱の奥に元治元年と書かれております。
元治は江戸時代、文久の後で慶応の前。大化以降242番目の元号で、1864年から1865年までの期間とのこと。
箱書き通りですと、今からざっと158年前の遊山箱となります。
埃を払い、汚れを落とし、軽く磨いただけでつやつやと艶がでてまいりました。
美しい摺り漆です。
取っ手や角に施された鉄の飾り金具は、作り手さんが減少しており、今ではほぼ流通しておりません。
珍しくお重は四段。薄い段のものが二つございました。この薄いお重には、何が入っていたのだろうと、考えるだけでわくわくしてしまいます。
店内に飾るだけではなく、きちんと手入れをして、ご馳走を詰め、ピクニックに連れ出してみたいとも思っております。
古い時代の遊山箱を、縁があってお迎えすることができましたことを嬉しく思います。
ようこそ、漆器蔵いちかわへ。よくぞお越しくださいました。
大事に扱わせていただきますね。
どうぞ、よしなに。




Comments